七人七色の世界

副腎皮質機能低下症・下垂体機能低下症の闘病記

1回目の入院: 低血糖の治療と検査

前回の記事で、低血糖で意識を失ったことについて書きましたが、今回はその後の入院について書きたいと思います。

二日連続で意識を失い、そのまま入院に

なぜ入院することになったかというと、まず2016年2月23日の夜に低血糖で意識を失い、近くの病院に救急搬送されました。一時は血糖値が21まで下がりましたが無事回復し、その後一旦は実家に帰宅しました。

しかし次の日の朝、再び低血糖発作が起こり、再び同じ病院に救急搬送されたため、結局そのまま入院することになりました。

要するに、なぜか血糖値が不安定でまた意識障害を起こす可能性があったので、低血糖を治療するためと、その原因を調べるために入院することになったのです。

糖分の入った点滴は、痛かった…

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入院してすぐはずっと横になったままで、点滴によってエネルギー・ミネラル・水分の補給が行われました。

糖分を血管から補充するので、血管の痛みがあったりして辛かったですね。

しばらくは血糖値が不安定だったので、3時間毎の血糖測定も行われました。高いときは血糖値が150くらいまで上がりましたが、徐々に90前後で落ち着きました。

最初の2,3日間の検査は、脳のCTや腹部のエコー、レントゲン、心電図、血液検査などをしたとメモしています。

造影CTと造影MRIを初体験

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その後、数日をかけていろんな検査を行ったのですが、初めて経験した検査の一つが造影CT造影MRIでした。

普通のCTとMRIは、どちらもドーナツ型の機械の中に入るところまでは同じで、CTは短時間で済むやつで、MRIは時間がかかる上にかなりうるさいやつですよね。

造影CT(MRI)の場合は、検査中に造影剤という腫瘍などを見やすくする薬を注射してから、CT(MRI)を撮るというものです。

その造影剤に副作用(軽いものから重いものまで)があったり、注射したあと身体が熱い感じがしたりするので、事前に同意書を提出したり、検査中もけっこう緊張する検査でした。

結果は、大きな異常は見られなかったものの、脳の下垂体という部分に近い場所に、2mmくらいの小さな影があったそうです。

72時間絶食試験…!?

今回の入院で最も過酷だったのが、最大で72時間の間なにも食べずに過ごすという、その名も「72時間絶食試験」でした。医師と看護師が数時間ごとに体調をチェックしていて、水は飲めます。血糖値がだいたい50を下回ったら終了です。

私の場合は、3月1日の夜9時から絶食を開始して、それから35時間後の3月3日の朝8時に終了しました。

開始時の血糖値は96で、12時間半後には69まで下がり、その後は上下をずっと繰り返しながら低空飛行でした。

24時間後には、空腹感とだるさが強くなり、血糖値をメモするのをやめました。それからは、ものすごく辛い時間と楽になる時間を繰り返しながら、血糖値は徐々に低下しました。

そして34時間くらい経過したとき、異常な発汗と強い空腹感におそわれてナースコールを押しました。いわゆる低血糖発作というものでした。

それからは医師と看護師がつきっきりで、何度か血糖測定・採血し、検査は終了となりました。

絶食試験が終わったあとに、ブドウ糖を飲んだりご飯を食べたりしたのですが、本当に美味しかったのを覚えています。

ちなみにこの検査でわかるのは、膵臓から出されるインスリンが、空腹時や低血糖時に異常に出ていないかどうかです。

私の場合はインスリンは正常で、膵臓に異常がないことがわかりました。

最終日は朝から負荷試験をして退院

これで最後になりますが、入院最終日に行ったのが「迅速ACTH負荷試験」です。

これは副腎が正常に動いているかを調べるための検査で、起床後、採血をしてからコートロシンという薬剤を注射し、30分後・60分後に採血を行う検査です。

負荷試験」というのは、注射などを打ったあと、身体が正常な反応をするかを確認する検査らしいです。

この検査が終わったあと朝ごはんを食べて、退院となりました。